• 記事検索

RSS

「新しい光」  マタイによる福音書4章12~17節

 早いもので、新しい年を迎えて3週間になりました。一年は52週なので、すでに5%以上を終えたことになります。このまま行ってしまうと気が付いたら今年も終わりを迎えようとしていたりするかもしれません。しかしすべてのことには「時」があります。神の時を忍耐強く持ちながら、それぞれの信仰の歩みをすすめて行きたいと思います。
 今日の聖書はイエスさまが伝道を開始されたところです。マルコによる福音書では、シンプルに書かれていますが、マタイは旧約の預言等も採用しながら、少し詳しく記しています。
 背景には、おそらく当時絶大な人気のあった洗礼者ヨハネが、逮捕され、投獄されるという大変ショッキングな事件があったように思われます。民衆はヨハネを預言者だと思っていました。ヨハネは希望の星だったのです。
 そうした民衆の絶望のとき、イエスさまが伝道を開始されます。ガリラヤにおいて宣教活動を始められたのは、もちろん、12節にあるように「退かれた」という面もあるように思います。しかしそれ以上に当時のガリラヤが置かれていた状況、人々からの侮蔑のまなざしがおおきかったのではないかと思います。
 イエスさまは、あえてガリラヤにおいて神の国の福音を宣べ伝えられたのです。当時の時代の中で、最も救いを必要とする人々が多くいたであろうガリラヤこそが、最初の地として選ばれました。「異邦人」「暗闇」「死の陰の谷」等の言葉が用いられている、そのような地で主イエスは伝道を開始されました。
 マタイはそんなイエスのことを「光」にたとえています。光にもいろいろありますが、このイエスさまの光は他のどんな光にもまして、すべてのところに、すべての人々に届く光だったのだと思います。人々の常識では「あんなやつら」と思われていた、まさにそうした人々に届く、神さまからの光として、イエスさまは地上に来られました。
 私たちもイエスさまの光に自らの心を照射していただき、暗闇を明るく照らしていただいて、この1年も歩んで行きたいと思います。

2018年1月21日 降誕節第4主日 笹井健匡牧師

コメント
name.. :記憶
e-mail..
url..

画像認証
画像認証(表示されている文字列を入力してください):