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「救いの約束」 イザヤ書52章1~10節

 アドベントクランツの1本目のローソクに火が灯り、今日よりアドベント、待降節に入りました。昨日はクリスマスの準備をし、玄関と礼拝堂の講壇の後ろの十字架の下につける大きなリース、アドベントクランツ、クリスマスツリーも作られました。クリスマスを待ち望む準備をしていると心がワクワクしてきます。クリスマスの喜びは、苦しみ、苦難を経験した人間に与えられた「救いの約束」の成就だからこそ、心底喜べるのではないでしょうか。

 今日の聖書はバビロン捕囚から解放され、エルサレムに帰還したイスラエルの民への慰めと励まし、そして「救いの約束」を語る預言者の言葉です。イスラエルの民が帰還した後、荒れ果てている町を見て呆然としていた時に、これらの励ましの言葉が語られたのです。

「いかに美しいことか 山々を行き巡り、良い知らせを伝える者の足は。彼は平和を告げ、恵みの良い知らせを伝え 救いを告げ あなたの神は王になられた、とシオンに向かって呼ばわる。」と7節に記されています。山々を行き巡った者の足は、本来は美しいものではありません。埃まみれになり、汚れ、傷ついた足であったのではないかと思います。しかし、彼の告げる良い知らせの故に、この人の足は美しいのであります。そして、この知らせを受けて、「歓声をあげ、共に喜び歌え、エルサレムの廃墟よ。主はその民を慰め、エルサレムを贖われた。」と9節に記されています。私たちのなせる喜び歌うことは、讃美歌を歌うことではないでしょうか。神さまは私たちを慰め、贖われる方であるということをしっかりと知り、そのことを心から喜び歌うということが大事であると思わされます。

 10節には、「地の果てまで、すべての人が わたしたちの神の救いを仰ぐ。」と記されています。「すべての人が神の救いを仰ぐ」ということは、全世界の人々に「救いの約束」がなされていると言ってもいいのではないかと思います。しかし、このことはイエスさまの誕生なしにはなされなかったことであろうと思います。約2000年前にイエスさまが誕生されたことによって、「救いの約束」は成就したのです。イエスさまの存在によって、私たちは神さまの救いを目の当たりにしたのです。どんなに苦しい時も、どんなに嬉しい時も共にいてくださる方、またどんなに私たちの心が醜くても、それを赦し、新しい心に造り変えてくださる方、それがイエスさまです。イエスさまを通して、神さまは私たちを慰め、贖い、救おうとしていてくださるのです。

 私たちにも「救いの約束」は与えられています。その「約束」を受け、一人一人が、真の神の救いに与る者でありたいと思います。そして、7節に記されているように、私たちも「山々を行き巡り、良い知らせを伝える者、平和を告げ、恵みの良い知らせを伝え、救いを告げる者」となりたいと思います。「救いの約束」を与えられた者として、それぞれが、「救いを伝える美しい足」をもって歩んでいく者でありたい、そのような思いをもって主イエスの誕生の時、クリスマスの時を待ち望む者でありたいと思います。

    2021年11月28日 アドベントⅠ礼拝(待降節第1、降誕前第4主日) 平島禎子牧師      


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