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「最初の知らせ」 ルカによる福音書2章8~20節

説教題「最初の知らせ」 ルカによる福音書2章8~20節

 

 クリスマスおめでとうございます!今年は季節も暦通りに進み、アドベントの歩みを終えて、寒いクリスマス礼拝の朝を迎えました。

 今日の聖書に登場する羊飼いたちも、大変寒い思いをしながら、羊の番をしていたことだと思います。どんな話をしていたのでしょうか。それとも、・・・。

 するとそこに突然天使が現れます。しかもあろうことか、救い主の誕生を告げたのです。羊飼いたちの驚きは、ものすごいものだったと思います。どうして、救い主誕生の最初の知らせは、羊飼いたちに届けられたのでしょうか。

 私たち人間社会でも、親の、子に対する愛は同じようなものではないかと思います。愛情深い親ほど、出来のいい、優秀で何の心配もない子どもよりも、病気や障がいがあったり、また生きるのがへただったり、厳しい状態にある子どもにより大きな愛情を注ぐのではないでしょうか。

 当時の社会の中で、その底辺で、厳しい生活を強いられていた羊飼いにこそ、神さまは、真っ先に、救い主誕生の良き知らせを届けられたかったのではないでしょうか。羊飼いたちは、人間を代表して、この知らせを受け取ったのです。

 しかも、そこで与えられたしるしが、「布にくるまって飼い葉桶に寝ている」というものでした。一説によりますと、当時、羊飼いたちの社会でも、出産があった時、同じように布にくるんで飼い葉桶に赤ちゃんを寝かせていたようです。そうすると、つまり羊飼いたちは、まるで自分たちの赤ちゃんと同じように誕生した、救い主を告げられた、ということになります。さらに驚くべきことだったのではないでしょうか。

 クリスマスの最初の知らせは、王でも、議員でも、大祭司でもなく、冬空の下野宿していた名もない羊飼いたちに与えられました。最も高き存在である神のもとからの、最高の良き知らせが、最も低きところを生きていた羊飼いたちに、最初に与えられたのです。ここから、人類の救いの業が始まったのです。

 今も、様々な闇が世界を覆っていますが、このクリスマスの良き知らせが、その希望の光が、世界の闇を打ち破り、人々が笑顔で暮らせる、真に平和な世界をもたらすことを信じて、また新たな歩みを始めて行きたいと思います。

 

2024年12月22日 クリスマス(降誕前第1主日)礼拝 笹井健匡牧師


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