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「弁護者」 ヨハネによる福音書14章15~17節

 復活節も第4主日となりました。復活によって、弟子たちは絶望から希望へと変えられましたが、この後、ペンテコステによって、伝道が開始されます。他のいわゆる共観福音書(マタイ、マルコ、ルカ)と違って、ゲッセマネの祈りの時に、イエスは聖霊について雄弁に語っておられます。14章から17章がそれにあたります。
 今日の聖書の後、26節、そして15章26節、16章7節、13節等です。イエスは、自らがこの世を去らねばならないことを覚悟され、自分の代わりに、弁護者として、真理の霊、つまり聖霊を遣わし永遠に一緒にいるようにしてくださることを語られました。イエスの復活を体験したとき、弟子たちはこのイエスの言葉を思い出していたことでしょう。
 復活の40日間というのは、弟子たちにとっては今一度、イエスの教え、生前には理解できなかった教えを、確認するときだったのかも知れません。それがあったからこそ、弟子たちは、聖霊を受けた時に、生まれ変わったように働き始めることが出来たのではないかと思います。具体的には、イエスの言葉を思い出しながら、聖書を読みなおし、祈り、少しずつ、何が起こっていたのか、真理へと導かれて行ったのではないでしょうか。
 今日の聖書の最初に、「わたしの掟」が出て来ます。13章34節にある「…互いに愛し合いなさい。」です。唯一の条件は、私たちが互いに愛し合っていることです。イエスを愛し、互いに愛し合っているところに聖霊は降るのです。逆に言うと、いがみ合い、憎み合っているところには聖霊は降らないのです。
 私たちは聖霊のことは、よく分からない、と言います。しかしイエスさまは、「あなたがたはこの霊を知っている。」と言われています。頭では分からなくても、心の深いところで、魂で分かっている、と言ってもいいのではないかと思います。そして永遠に一緒にいて下さる存在です。しかも私たちを弁護して下さる存在なのです。
 復活節のこの時、蘇られたイエスさまに思いを馳せ、またそのイエスさまと会いまみえることが出来た弟子たちの喜びを思いながら、さらにその先に、弁護者、真理の霊である聖霊が与えられることを望みながら、信仰の歩みをすすめて行く者でありたいと思います。

2020年5月3日 復活節第4主日礼拝       笹井健匡牧師

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