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「希望の光」 マタイによる福音書4章12~17節

 今日から降誕前に入りました。最近はハロウィン騒ぎで、なんとも言えない感じを持ちますが、私たちは、イエスさまのご降誕に向けて、少しずつ心を整えて行きたいと思います。
 みなさんの中にも、人生の歩みの中で、「暗闇」を経験された方がおられるのではないでしょうか。八方塞がりに陥り、絶望的な気持ちになってしまう、しかし、そんな「時」を乗り越えて、今、こうして生きて礼拝の民として、教会に集えていることを心から神さまに感謝したいと思います。
 今日の聖書は、マタイにおける、イエスさまの伝道開始が記されているところです。最初に、ガリラヤに「退かれた」とありますので、なんとなくイエスさまが逃げられた、という印象を受けます。しかし、実は、そうではなく、いよいよご自身の伝道を始める時が来た、と思われたのではないでしょうか。故郷のナザレではなくカファルナウムに住まれたことがそのことを表し、そして17節で実際に宣教を開始されたのです。
 マタイはこのことを預言者イザヤの言葉が実現した、と記します。イザヤ書8章の終わりから9章の初めの言葉が引用されています。イザヤ書9章5節には有名な「ひとりのみどりご…」が記されています。アッシリアの脅威の中、王に対して、最後まで神に頼るように、信じて静かにしているようにイザヤは進言しました。そして最後にダビデを越えるような指導者が現れる、と預言したのです。それが700年の時を経て、実現したのが、イエスさまだ、とマタイは語るのです。
 光あふれる時代になり、なかなかそのありがたさが分かりにくくなっていますが、真っ暗闇にいるとき、ほんの小さなロウソクの光でもあれば、私たちの心は強くされ、生きる希望を持つことができます。
 コロナ禍にあって、いろいろままならず、また将来に対して不安を感じたりすることもありますが、私たちにとってはイエスさまこそ希望の光です。その救い主イエスが今年も誕生してくださるクリスマスを遠くに見ながら、信仰の歩みをすすめて行く者でありたいと思います。

             2020年10月25日 降誕前第9主日礼拝 笹井健匡牧師

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