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「子ろばに乗って」 マタイによる福音書21章21~11節

 児島教会は明日創立記念日(73周年)を迎えます。毎年記念日の前の日曜日に創立記念礼拝をささげていますが、今年はちょうど棕櫚の主日となりました。
 エルサレム入城は、イエスさまの公生涯における、ひとつのクライマックスです。人々はイエスさまのことを「ガリラヤのナザレから出た預言者イエスだ」と言ったことが11節に記されています。もちろんこの「預言者」という言葉にはそれ以上の意味が込められていたことでしょう。
 イエスさまは子ろばに乗って入城されました。それは5節にあるように、ゼカリヤ書9章9節の預言の成就でした。弟子たちはどう思っていたでしょうか。え、ろば?と思ったかも知れません。すべての中心であるエルサレムに入城するわけですから、本来なら立派な馬に乗って入城するところです。しかし2節3節のイエスさまの言葉を読むと、子ろばでなければいけないことは、あらかじめ決められていたようです。
 先週の平島禎子牧師の説教にもありましたが、弟子たちはイエスさまがエルサレムにおいて王座に就くことを期待していました。そしてその際には自分たちもしかるべき地位に就けると思っていました。そんな中、イエスさまはそれまで言葉で教えられたことを、この入城の時、子ろばに乗るという行為で、身をもって、行動をもって示されたのです。
 棕櫚の主日は、受難週の始まりでもあります。この後イエスさまはいわゆる「宮きよめ」を経て、十字架への道を一日一日歩んで行かれます。
 弟子たちも、人々も、思いもしなかったメシアとして、受難のメシアとして、最後まで地上での歩みを全うされるのです。そこから新しい救いの道が開かれるために…。
 私たちもこの棕櫚の主日から始まる受難週のときを、その先にイースターを待ち望みつつ、イエスさまの姿をしっかりと心に焼き付けて、歩みをすすめて行きたいと思います。

          2021年3月28日 教会創立73周年記念礼拝 笹井健匡牧師

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