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「幸せ者」 マタイによる福音書5章1~12節

 今年もこうして野外礼拝を行うことができ、大変うれしいです。特に今年は、児島(児島半島、児島湾等広い意味で)のピスガとも言うべき金甲山で礼拝しています。見慣れた瀬戸内海の景色がまるで違って見えます。…。

 イエスさまも、もちろん会堂でも教えられましたが、屋外でもよく教えられました。湖のほとり、平野、等々。そしてマタイでは、山で教えられたことが大きく記されています(5~7章:山上説教)。そこには弟子たちと一緒に、大勢の群衆が集まって来ていました。イスラエルとその周辺地域から、おびただしい人々がイエスさまに従っていたのです。その様子は、まるで飼う者のない羊のような状況でした。人々は、精神的にも肉体的にも大きな不安を抱えて生きていたのです。そんな人々に対してイエスさまが開口一番言われたのが、「幸いだ!」という言葉です。原文では、この「幸いだ」(マカリオイ)という言葉が強調構文として、文の最初に置かれています。列挙されている「こういう人」は、もちろん一つひとつ大切な意味があります。しかしもともとは、そこに集まって来た人々に対して、いろいろあってもあなたがたは幸いなんだ、大丈夫だ、とまずそこにいる人々を全肯定されたことがメッセージの中心にあるのだと思います。病気や苦しみに悩む者をいやされ、そしてその人々に、もともと本来は、あなたたちは、神に愛されている幸せな存在なんだ、幸せ者なんだと言われたのではないかと思います。

 イエスさまに出会うことが出来、病をいやされ、苦しみから解放された人々は、本当に幸せ者だったと思います。それまで飼う者のない羊のような状態だった人が、もう一度神を信じ、希望をもって生きて行く者へと変えられたのです。

 私たちも、イエスさまから招かれ、イエスさまと一緒に生きる者へと変えられた者です。そういう意味では、私たちも「幸せ者」です。イエスさまと出会うことができたこの幸せを、自らの人生を通して人々に証しし、伝えて行けるよう、信仰の歩みを共に助け合い、励まし合いながら、前にすすめて行く者でありたいと思います。

 

2021年10月31日 野外礼拝(於:金甲山) 笹井健匡牧師


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