• 記事検索

RSS

「心を上げる」 コロサイの信徒への手紙3章1~4節

 桜が咲きました。満開になりました。教会の花壇等の花々も美しく咲き誇り、特にチューリップも全開です。寒く厳しい冬の後には、必ず暖かい、うららかな春が来てくれます。何と感謝なことでしょうか。

 2022年度のスタートです。麗しい喜び溢れる言葉でスタートしたいところですが、現実はなかなかそれをゆるしてくれません。

 私たちは現実のこの世を生きる存在です。あの世のことばかり言っていては、この世から出て行かなくてはいけません。しかし、あまりにもこの世に固執しすぎると、この世の悪しき現実の中に「生き埋め」になってしまいます。

 今日の聖書にも、上にあるものを求め、心を留めるように勧められています。

具体的には、神の右の座に着いておられるイエス・キリストに心を向けることです。今、受難週を歩んでいますが、イエスさまがその尊い命を差し出されてまで、私たちを愛してくださったことを、心に強く想起しましょう。その私たちが身に着けるべきことが、少し先の12節に記されています。現実が大変なときであっても、いや大変なときだからこそ、愛を身に着け、忍び合い、赦し合うことが大切だと思います。人の心が傷つき、叫び、ささくれ立って、憎み合う、そういうときだからこそ、私たちはイエスさまにならって、愛と平和が心を充たすようにしたいと思います。

 疫病、戦争と来ると、さらにさまざまな不安が頭をよぎりますが、そういうときこそ、信仰の出番です。大変な現実に翻弄され、言わば心を下げてしまうのではなく、そんなときこそ信仰をもって心を上げ、しっかりとイエスさまを見つめて生きる者でありたいと思います。

 受難週も後2週間です。愛の為、受難の道を歩まれるイエスさまは、今も私たちの傍らに立ち、心の戸をノックしておられます。厳しい現実に心折れそうになり、うずくまりそうになっている私たちを、大きな愛をもって、立ち上がらせてくださいます。そのイエスさまに、心に入ってもらいましょう。そうすることによって心を上げましょう。そしてイースターの日を、復活の喜びの日をしっかりと見据えながら、新しい年度の歩みをすすめて行きましょう。

 

2022年4月3日受難節第5(復活前第2)主日礼拝 笹井健匡牧師


コメント
name.. :記憶
e-mail..
url..

画像認証
画像認証(表示されている文字列を入力してください):