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「種蒔き」 マタイによる福音書13章1~9節

 先週の礼拝後、伝道委員会が開かれました。「牧師のお仕事」はいろいろありますが、なかでも「伝道」はとても大切なものです。しかし私は残念ながら伝道が得意ではありません。これまでの歩みをふり返ると、いつも、平島禎子牧師に引っ張られてやって来ていたように思います。

 3年間、「伝道師」の私を育てて下さった故美藤章牧師は、おそらくそのことを見抜いておられて、准允記念の聖書に以下のように記して下さいました。

 「み言葉を宣べ伝えなさい。時が良くても悪くてもそれを励み、‥‥。」

テモテへの第2の手紙4章2節

 伝道は、種蒔きです。今日の聖書にあるように、蒔いた種がすべて実を結ぶわけではありません。いやそれどころか「無駄」になってしまう種の方が圧倒的に多いのです。それでも時として思わぬ、大きな実を結ぶことがあります。

―― 中略 ――

 私たちにとって、種は、イエスさまの「言葉」であり、「教え」です。もっと言えばイエスさまご自身です。イエスさまご自身を伝えるとは、結局は、救われた自分自身がイエスさまのことをどう思っているか、に帰結します。

 つまり、自らの「イエス像」があって、それがこの世の何ものにもまして素晴らしいので、それを人に伝える、ということになります。

 聖書に親しみ、祈ることによって、自分がイエスさまのことをどう思っているのか、自らの心をふり返り、こう思う、だからこそ、人にも伝えたい、との思いが強くされるのではないでしょうか。

 複雑に混迷を深めるこの時代のただなかにあって、具体的にどのような伝道をしていくのか、というのはなかなか難しい面があります。しかしだからこそ、互いに知恵を出し合い、工夫をして、時が良くても悪くても、伝道の業に励んで行きたいと思います。そのことによって、結局は互いの、信仰と愛も深められて行くのだと思います。そして、そこからこそ、新しい希望は芽生えて行くのかも知れません。

 神さまが必ず良き方向に導いて下さることを信じて、倦むことなく種を蒔き続ける者でありたいと思います。

 

    2023年2月5日 降誕節第7主日礼拝 笹井健匡牧師


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