• 記事検索

RSS

「人生いろいろ」 ヨブ記1章8~12節

 今日は、世界聖餐日・世界宣教の日です。現在も世界各地で奉仕の業が続けられています。

岡山教会におられた伊勢望牧師は、現在ベルギーのブリュッセル日本語プロテスタント教会で牧会をされています。

 還暦を迎えて、人生を思うことが多い今日この頃ですが、人の人生というものは、本当にいろいろだなあとあらためてしみじみと思わされます。

 今日の聖書の主人公のヨブも、そうです。「天上の法廷」と呼ばれる場面において、それまで「無垢な正しい人で、神を畏れ、悪を避けて生きていた」ヨブに、サタンが13節以下のような災いを起こして行くことが許可されたのです。それはヨブからすれば、まさに青天の霹靂のような事件でした。この世で考えられる最悪の事態が次から次へと起こされたのです。ここは、通常ヨブの忍耐がテーマとされていますが、果たして本当にそうでしょうか。最後にヨブは、自分の   生まれた日を呪います。

 ヨブは、一見完璧な人のように思えますが、5節の「」をよく読むと、そこには、不安、不信、そして恐怖といったマイナスの感情が隠されているように思います。サタンの災いは、ヨブの心の、この弱さを浮き彫りにしたのかも知れません。そしてもっと大きく捉えるならば、何の失敗も、挫折も、苦しみも悲しみもない人生は、本当の幸せとはほど遠い、味気ない、つまらない人生なのだ、ということを教えてくれているように思います。人生いろいろ、山あり、谷あり、それでこそ、真に豊かな人生ということが言えるのかも知れません。

 神さまは、その人その人にふさわしい経験を与えられます。ヨブも、最終的にはこの経験を通して、以前にもまして祝福されます(42:12)。ここにいます私たちも神さまから与えられたものを、「糧」として、それぞれの人生をより輝かして生きて行きたいと思います。

 

     2022年10月2日 世界聖餐日・世界宣教の日礼拝 笹井健匡牧師


コメント
name.. :記憶
e-mail..
url..

画像認証
画像認証(表示されている文字列を入力してください):