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「尊敬し合う」  ローマの信徒への手紙12章9~21節

説教題 「尊敬し合う」    聖書:ローマの信徒への手紙12章9~21節

 今日は児島教会の創立を記念してささげる礼拝です。信仰の先達たちに思いを馳せ、その繋いで下さった信仰をあらためて心に深く刻みたいと思います。
 キリスト教の信仰の特徴は、なんといっても「愛」です。今日の聖書の最初の言葉も「愛」から始まっています。現代では広く普及する言葉となりましたが、キリスト教の愛の性質の中に、いろいろと大切な要素があります。パウロはコリントの信徒への手紙一13章4~7節で、いろいろと「愛」の特徴を記しています。私はそれに、今日の聖書にある「尊敬」もあると思います。
 今日の聖書は、大変内容が豊かなところで、10種類くらいのメッセージが可能だと思いますが、今日は最初の部分に注目したいと思います。イエスさまは、最後の晩餐のとき、弟子たちの足を洗い、そして「わたしがあなたがたを愛したように、あなたがたも互いに愛し合いなさい」と言われました。そこには身分や階級や社会的地位を越えて、相手を尊敬し、仕えるように愛しなさい、というメッセージが込められているように思います。
 10節で、パウロも「相手を優れた者と思いなさい」と言っています。イエスさまによって、「愛」は上から下への憐みではなく、相手を尊敬し、互いに仕え合うものへと変えられたのだと思います。
 誕生したばかりの教会は、この愛と信仰に燃えて、燎原の火のごとき伝道を、聖霊に導かれて為して行きました。
 日本でもいわゆる「明治維新」、そして戦後の一時期には、熱い伝道が各地でなされ、新しく多くの教会が誕生しました。今は、そうした時期を経て高齢化がすすみ、さまざまな懸念の声が聞こえてきます。しかし私たちは、たとえどんなに状況が変化しようとも、大きな艱難があろうとも、イエスさまが教えて下さった「尊敬し合う愛」を、互いに大切にしながら信仰の道を歩んで行きたいと思います。
 先達たちの働きを想い起し、今もきっと天から見守っていて下さることを心に感じながら、互いに支え合い、助け合いながら教会の歩みを、一人ひとりの歩みをすすめて行きたいと思います。

2019年3月31日創立71周年記念(受難節第4主日)礼拝 笹井健匡牧師

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