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「平和の契約」 創世記9章12~17節

 キリスト教は、契約の宗教と言われます。最も大切にしている聖書も、旧約聖書と新約聖書、つまり古い契約と新しい契約から成り立っています。

 今日の聖書には、契約という言葉が繰り返し出て来ます。”ノアの洪水”を経て神さまは二度と同じようなことはしないと約束してくださいました。そしてそれは16節にあるように「永遠の契約」なのです。

 旧約の契約というとモーセの十戒を思い浮かべる方が多いかもしれません。そこから多くの律法が成立しています。神と人との契約の土台と言っていいものです。しかし実はその前に神と、人間を含むすべての生き物との間に立てられた契約があったのです。しかも永遠の契約です。

 8章21節から、神がご自身に言われた言葉が記されています。非常に意味深な言葉です。わたしは虹が大好きです。子どもの頃は、ただ美しい、珍しい、ということで好きだったのですが、クリスチャンになって、この聖書のところを知ってからは、何かもっと大きなもの、深遠なものを感じながら、大切なしるしとして見るようになりました。

 この「滅ぼさない」という契約は、神が一方的に、言わばご自身と立てた契約ということが言えると思います。神は滅ぼされないのです。ということは、後は人間が自滅する可能性があるということです。わたしは、そのことを回避するために、主イエスが来られたと信じています。主イエスの福音は、徹底した戦争反対にあると思います。

 神さまは、滅ぼさないという契約、つまり平和の契約をしてくださいました。しかしなかなかその平和を実現できないわたしたちに、イエスさまを送ってくださいました。イエスさまは平和の主です。

 第2次大戦以降、最も危険な状況にある今こそ、わたしたちは、戦争はもういい、たくさんだ、平和をこそ望む、の声を大きくしていきたいと思います。

神さまが、いにしえの昔に、平和の契約を立ててくださり、そして2千年前に平和の主イエスを送ってくださったことを覚え、そして今を生きる多くの人々の思いが戦争ではなく、平和を選択して行くように祈りながら、クリスマスまでの歩みを進めて行く者でありたいと思います。

 

       2022年10月30日 降誕前第8主日礼拝 笹井健匡牧師


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