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「共感共苦」  ローマの信徒への手紙12章9~15節

 2019年度は、年間聖句「自分自身を愛するように隣人を愛しなさい」(レビ記19:18)、信仰目標「隣人を愛し、互いに支え合おう」を掲げて歩んで来ました。完全に出来た、とは言えませんが、少しはそれぞれ自分なりに達成できたのではないかと思います。
 年度の終わりには、新型コロナの問題が大きくクローズアップしてきましたが、これも見方を変えれば人類全体に、愛がためされているのかも知れません。
 今日の聖書は、「キリスト教的生活の規範」という仰々しい見出しがつけられていますが、前半は、愛について記しています。悪ではなく善に、そして偽りないことがまず述べられます。そして互いに愛し合うこと、しかも相手を優れた者と思い、尊敬することが続きます。
 注目すべきは「聖なる者」つまり、伝道の中心にいた人々、エルサレム教会に連なる人々もそうですが、そうした人々が貧しかった、ということです。現代のキリスト教会とは、残念ながら真逆です。初期のキリスト教会の特徴の一つは、中心的な人々が、貧しかったということです。それが各地の教会の愛を、大きく引き出すことになり、教会の愛が成長していったのだと思います。
 さらに驚くべきことは、迫害する者に祝福を祈る、という教えです。これは現代でもなかなか困難なことがらです。…中略…。
 そして最後に、共に喜び、共に泣くことが勧められているのです。つまり共感することが、私たちが愛するとき、最も重要なことなのかも知れません。
 今、全世界で苦しんでいる人たちが多く存在します。そうであるならば、神の愛に生きる私たちは、共に苦しむことをなすべきなのかも知れません。
 将来のことは、私たち限りある存在の人間には、なかなか分かりません。しかし、信仰によって神が愛であることを知らされた私たちは、このような時代、社会だからこそ、共に苦しみ、しかしその先には必ず神さまが備えられている救いがあるということを信じて、共に歩んで行きたいと思います。

2020年3月22日 受難節第4主日礼拝     笹井健匡牧師

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