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「道の途中」 ローマの信徒への手紙11章33~36節

 2020年最後の主日礼拝を迎えました。大変な1年でありましたが、皆さんは今、どんなことを感じて過ごしておられるでしょうか。
 私は、2018年くらいから、なぜか「変わる」という感覚がありました。しかし、まさかこんなことが、しかも世界中に同時に起きるなんて、思いもよりませんでした。
 恒例の今年の漢字は「密」でしたが、私の漢字は「止」です。いろんなことがストップした1年だったのではないかと思います。信仰的に考えると「強制終了」がかかったと言えるのかも知れません。
 神さまの思いは深すぎて、知る由もありませんが、今から2000年も前に救い主であるイエスさまを地上に送って下さいました。そして神が愛であること、互いに愛し合うことこそが、人間のすすむべき道であることを示して下さいました。しかし、その後の人間の歩みは、残念ながら、争いが絶えず、特にここ数十年で大きな格差世界になってしまいました。あの世界大戦を経験したにもかかわらず、すぐに「物」「金」に心を奪われる、支配される世界になってしまいました。このまま突き進むと……。
 神さまは大きな痛みをもって、この状況を見ておられると思います。クリスマスを迎えた私たちは今こそ、私たちの救い主であり、真の愛のお方であるイエスさまに立ち帰りたいと思います。
 今日の聖書にあるように、私たちは神から出て、この地上での歩みを豊かに導かれ、そしていつかはまた神さまのもとに帰る存在です。そしてその人生の指針としてイエスさまという、これ以上ない愛に満ち、そして誰にでも分かりやすいお方を与えられています。
 今年世界規模で「立ち止まった」とすれば、来年はとんでもない激動の年になるかも知れません。しかしその大変化の先には、必ず救い主である復活の主がいてくださり、新しい、平和な、愛に満ちた世界があることを信じる者でありたいと思います。そういう意味で、今はまだ、道の途中なのかも知れません。
 真の愛そのものである赤ちゃんイエスを胸に抱きながら、今年もクリスマスの光の中で古き年を送り、新しい年を共に迎えて行きたいと思います。

             2020年12月27日 降誕節第1主日礼拝 笹井健匡牧師

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