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「真の自由」 コロサイの信徒への手紙2章20~23節

 今から約2000年前に誕生したキリスト教の特徴のひとつに、自由があります。その中でも、食事に関すること、食べ物に関することは大きなことでした。ユダヤ教時代、あれこれと定められていた食物規定から、基本的にキリスト教は自由になりました。おそらく生前のイエスさまに起因すると思われます。21節に戒律として記されているものは、16節を見ると食べ物、飲み物、等々具体的に挙げられています。
 キリスト教は、それまでの言い伝えや、決まりごと、から自由になりました。イエスさまに由来するもの、イエスさまの教え、言動からの影響は大きいわけですが、もうひとつは御国を望む(3章2節)ことにより、この地上のものすべてを俯瞰して、有限なものとして捉えることができ、そしてそれらに縛られない、真の自由な信仰を持つことができたのではないかと思います。
 当時問題になっていたのは、2章8節にあるようにギリシャ哲学の影響でした。教会に集う人々も時代の子です。現代には現代の、ギリシャ哲学に代わる、影響、問題があるかも知れません。
地産地消ということが言われています。私たちは生まれ育った環境に大きく影響を受けている訳ですから、その土地で産出されるものを、その土地の人々が消費することは理にかなっているかも知れません。あまりにも食が豊かになりすぎ、世界中の食べものを食するようになったことへの反動かも知れません。しかし、行き過ぎると不自由なかんじになるので、地産地消を大事にしつつ、ほかのものも取り入れる、というような柔軟な在り方が大事なのかも知れません。
いずれにしても私たちはイエス・キリストを信じることによって、救われ、この世の何ものにも縛られない自由を与えられました。一番重要なのは、心、魂が自由であることです。そのためにも、いつも復活の主を仰ぎ、永遠のときを想い、そこから自分の人生をより豊かに生きて行く者でありたいと思います。いつの日か神の御国が実現することを望みながら…。

              2021年5月2日 復活節第5主日礼拝 笹井健匡牧師

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