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「天使の御告げは羊飼いたちに」 ルカによる福音書2章8~20節

 クリスマスおめでとうございます。

 クリスチャンにとってクリスマスといえば、主イエスの降誕劇ではないかと思います。教会学校などで降誕劇、ページェントが行なわれますが、子どもたちがそれぞれの役に扮してクリスマスの物語を繰り広げるのは、なんとも言えない微笑ましさを持つと共に、イエスさまのご降誕に心を寄せることができます。

 今日の聖書にはページェントの出演者?の天使と羊飼いたちが登場します。天使は神さまの使いです。天使はクリスマス物語でそうであるように、人々に神の言葉を告げます。天使は天国と地上をつなぐ役割をしています。一方、イエスさまが誕生された時代における羊飼いは身分の低い軽蔑された存在でした。安息日だからと言って、羊の世話を放棄するわけにはいきません。羊飼いたちは、羊を守るために夜通しの番をしていました。いざ、猛獣が出てきたら、追い払わないといけません。生半可な肉体や精神状態ではできないことです。羊飼いたちは、逞しく、そしてやさしく羊たちを守っていたのだと思います。そんな羊飼いたちの日常を破る出来事が起きました。夜空が光輝き、天使が羊飼いたちのもとに現れたのです。天使は、「今日、ダビデの町に救い主がお生まれになった…布にくるまって飼い葉桶の中に寝ている乳飲み子を見つけるであろう。これがあなたがたへのしるしである。」(11、12節)と言ったのです。そして、天の軍勢が加わり、「いと高きところには栄光、神にあれ、地には平和、御心に適う人にあれ。」と歌ったのです。天と地が一つとなったことが歌われているように思わされます。羊飼いたちは、天使が去った後、天使の御告げを信じ、「さぁ、ベツレヘムへ行こう。主が知らせてくださったその出来事を見ようではないか。」と話し合いました。羊飼いたちは急いで出かけ、飼い葉桶に寝かされている乳飲み子を探し当てたのです。羊飼いたちは天使の御告げ通りの出来事と遭遇し、天使の言葉を人々に伝えました。羊飼いたちが、最初に福音宣教をなしたとも言えるかもしれません。羊飼いたちは神をあがめ、賛美しながら帰っていきました。羊飼いたちは宣教者になるのではなく、羊飼いのままで、今までどおりの日常へと帰りました。しかし、その心は明るく照らされ、喜びに満ちた日々を送っていったのではないかと思います。

 天使の御告げは羊飼いたちにもたらされました。それを受けて、羊飼いたちはすぐに行動を起こし、赤ちゃんのイエスさまのところへ行きました。羊飼いたちが最初に、救い主であるイエスさまに見えることができたのです。私たちも天使の御告げを聞き、羊飼いたちの言葉を信じる者でありたいと思います。そして、そのことを喜び、人々に伝えていくことができる者となれるよう、祈る者でありたいと思います。

 

 

     2022年12月25日 クリスマス礼拝 降誕節第1主日 平島禎子牧師


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